えいがめぐり

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映画【天気の子】を観る前に!新海誠作品に共通する3つのモチーフ 空・光・水

 みなさん、こんにちは!なつをです!

 いつも足を運んでいただきありがとうございます。

 

 新海誠監督の最新作『天気の子』が7月19日に公開されます。それに伴い、現在Amazonのprimevideoで映画『君の名は。』を含まない計4つの作品が無料配信されています。

 私も1日かけて観てきましたので、本日は過去作4つ+『君の名は。』からみる新海誠監督の作品において共通する3つのモチーフについて考察していこうと思います!

新海誠監督作品 天気の子 公式ビジュアルガイド

               画像はAmazonより

 

 モチーフとは、作品を細かく切り取っていったとき、最後に残る最小の単位(要素)のことです。例えば、「火」「植物」「時計」などといったものです。

 

 詳しくはこちらの記事をどうぞ!
www.movie-favorite.work

 

 さて、はじめに新海誠監督の作品を『君の名は。』しか観たことないという方のために簡単に過去作品4つを説明します。(実際はこの4つの前に『ほしのこえ』という作品もあります。)

 

 『雲のむこう、約束の場所』

 2004年公開。初めて本格的に共同制作した作品。

 あらすじ

 日本が南北に分断された、もう1つの戦後の世界。米軍統治下の青森の少年・藤沢ヒロキ白川タクミは、海の向こうにそびえる謎の「塔」に飛ぶことを夢見ている。その夢に彼らが好意を寄せる同級生沢渡サユリも加わる。しかし転校した彼女は、原因不明の昏睡状態に。少年2人はそれを知り、ある決断をする。「サユリを救うのか、世界を救うのか」、、、

 

 『秒速5センチメートル』

 2007年公開。「桜花抄」「コスモナウト」「秒速5センチメートル」という短編3話の連作構成になっている。

 あらすじ

 小学校の卒業と同時に離ればなれになった遠野貴樹篠原明里。2人の間だけに存在していた特別な思いをよそに時間だけが過ぎていった。そんなある日、大雪の降る中、ついに貴樹は明里に会いに行く。

 貴樹と明里の再会の日を描いた「桜花抄」、その後の貴樹を別の人物の視点から「コスモナウト」、そして彼らの魂の彷徨を切り取った表題作「秒速5センチメートル」。叙情的に綴られる三本の連作短編アニメーション作品。

 

 『星を追う子ども』

 2011年公開。他の作品と作風が異なり、ファンタジー要素が強く、アクションシーンが多いのが特徴。

 あらすじ

 ある日、少女アスナは、地下世界アガルタから来たという少年シュンに出会う。2人は心を通わせるも、少年は突然姿を消してしまう。「もう一度あの人に会いたい」そう願うアスナの前にシュンと瓜二つの少年シンと、アガルタを探す教師モリサキが現れる。3人はそれぞれの思いを胸に、伝説の地へ旅に出るー。

 

 『言の葉の庭』

 2013年公開。これまでの作品の中でも絵や表現が最も『君の名は。』に似ている。

 あらすじ

 靴職人を目指す高校生・タカオは、雨の日は決まって学校をさぼり、公園の日本庭園で靴のスケッチを描いていた。ある日、タカオは、ひとり缶ビールを飲む謎めいた年上の女性・ユキノと出会う。ふたりは約束もないまま雨の日だけの逢瀬を重ねるようになり、次第に心を通わせていく。居場所を見失ってしまったというユキノに、彼女がもっと歩きたくなるような靴を作りたいと願うタカオ。六月の空のように物憂げに揺れ動く、互いの思いをよそに梅雨は明けようとしていた。 

 

 

  ー映画『天気の子』公開前に観ておくことをオススメする作品ー

 

 個人的に『天気の子』が公開されるまでに是非とも観るのがオススメな作品は2つあり、それは『秒速5センチメートル』『言の葉の庭』です。『君の名は。』はおそらく多くの人が観ているだろう、ということで除きます。

 

 オススメ理由は、話の内容・構成がシンプルに面白いのと、作風が似ていてこれから公開される『天気の子』がさらに面白くなるかなぁ、と思うからです。

 

 特に、『言の葉の庭』!これだけでもいいので是非ご覧になってください!!

 

 

 新海誠作品に共通する3つのモチーフ

 

 ここからいよいよモチーフについて触れていきます。

 

 

 まずは、「空」です。新海誠監督の作品といえば、綺麗な作画ですよね。特に空の映像はとても綺麗です。

 

 しかし、ただ綺麗なだけではありません。これまでの作品においても映像の中に空が入っていることが他の監督の作品に比べ多いです。さらに、ただ映っているだけでなく、画面の半分以上が空であるシーンもかなり多く見られます。これは明らかに意図して描かれているものでしょう。

 

 下の画像でもわかるようにほとんどが空です!

君の名は。新海誠監督作品 天気の子 公式ビジュアルガイド

                         画像はAmazonより

 

 

 モチーフとしての役割は、観客の意識を上(空)に向けることや、自由さの表現、空間を広くするなどといったものがあります。実際に過去4作品でも、カメラワークも観客の視線を誘導するかのように、下から上へと運ばれることが多くありました。

 

 そして、今回も『天気の子』すなわち「空」が1つの重要な要素で、新海誠監督が大切にしていると言えますよね!

 

 

 また、「光」もまた新海誠作品において1つの大きな要素と言えます。

 

 過去4作品、そして『君の名は。』においても共通するのが「暗い場所に光が差し込んでくる」ことです。そして、差し込んできたときの光のデザインも全く一緒です。

 

 モチーフとしての役割は、場面の転換、時間の表現などがあります。また、光が生まれるということは、それと同時に影も生まれるので、そこに何か意味があったりもします。

 

 

 そして、新海誠作品における最も大切なモチーフが「水」です。どんな映画においても、水が出てこない映画など存在しません。しかし、新海誠作品においては既に述べた「空」以上に何度も出てきます。新海誠作品を「水」無しには語れません!

 

 水には、雨や海などが含まれるわけですが、作品が新しくなってくるにつれて特に雨が新海誠作品において非常に大きな役割を持つようになっています。

 

 実際に、新海誠監督は映画『言の葉の庭』のインタビューにおいて、「“雨は3人目のキャラクターといっていいくらいウエイトがありますね”」と答えているほどに水を大切にしていることがわかります。

 

 ましてや、予告映像を観ていただければわかりますが、『天気の子』の物語の舞台は「雨が降り止まない街」です。やはり水(雨)が重要です!


映画『天気の子』スペシャル予報

 

 水は上記で述べた空ととても相性が良く、一緒に描かれることがよくあります。『秒速5センチメートル』では画面に空と水、2つの要素しか入ってないことも何度かありました。また、水たまりや池、湖に反射して空が映し出されることも多いです。

 

 多くの映画作品でも共通していますが、モチーフの役割も多く存在します。『星を追う子ども』では人間界と地下世界という2つの世界を繋ぐ境界として、『言の葉の庭』では、物語はほぼ雨の日の出来事です。そして、作中において雨は2人を同じ屋根の下に閉じ込め、距離を近づける、つまり空間を限定するという重要な役割を持っているわけです。

 

 そして、『君の名は。』。ここでもやはり多くの場面で「水」が登場し、私たちは「わ〜、きれい!」と感動していたのです。

 

 番外編:夢

 

 すべての作品に共通しているわけではありませんが、「夢」も大切な要素です。

 

 『雲のむこう、約束の場所』ではヒロキとサユリは夢でのみ、相手を感じ取ることができます。『秒速5センチメートル』でも夢で相手のことを思い出す、感じるシーンが出てきます。

 

 さらに、『君の名は。』では瀧と三葉は寝ている状態、夢で入れ替わりますよね!時系列はズレていても、夢などを通してどこかで繋がる2人。

 

 このように新海誠監督にとって「夢」とは人と人を時空を超えて繋げる1つのモチーフなのかもしれません。

 

 

 さいごに

 

 最後まで読んでいただきありがとうございます。

 

 あくまで個人的な解釈・考察ですし、正解・不正解はありません。ただ、映画に限らずそうですが、作品を一度味わった後に、また別の角度から見てみるとさらに作品が楽しくなるかもしれません。(特に映画は、、、)

 

 『天気の子』が『君の名は。』より面白いか、なんて正直そんなに重要ではないと思います。純粋に楽しんで鑑賞することも大切ですが、作品を通して、新海誠監督のメッセージを受け取ってみましょう!さらに楽しめるようになります!きっと、、、!

 

 新海誠作品4つを観るなら

 

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 既に述べたようにどの作品も公開前に観ておくと、『天気の子』がもっと楽しくなると思います!是非、お試し期間を利用してご覧ください!

 ※『君の名は。』は対象外ですのでご注意ください。

 

 そして、みなさん、『天気の子』観に行きましょうね!

 

 それではみなさんの良き映画ライフを祈っております。ではでは!